本好きプチFIREのゆるいブログ

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生き残る判断 生き残れない行動 アマンダ・リプリー/著 光文社 レビュー(3)

 「否認」と関係ないのですが、意外と知られてないことが書かれていましたので、記載します。

 9.11の悲劇では、2666人の方が亡くったと言われていますが、この本では、二次的な被害者の数も記載されています。
 どういうことかと言いますと、米国では飛行機を避けて自動車を移動手段とする人が増えたことから、交通事故死が増えたというのです。9.11以降2年間で2302人の方が余計に亡くなったとある調査書には書かれているようで、その調査書には、「テロの最大の損失は、攻撃そのものよりもむしろ攻撃に対する大衆の反応にあるかもしれない」とも記載されているとのことです。元々、自動車で死ぬ確率は飛行機で死ぬ場合の数十倍あるようです。それでも、あのようなテロがあると、飛行機を避けてしまうのは、ある意味致し方ないのかもしれません。
 特にテレビで繰り返し災害やテロなどの映像を見ると、人はストレスを受けるようです。9.11の映像を見続けた結果、余計に自動車を選択した可能性もありますね。心配しなくてもよいようなことまで心配になってしまうそうなので、注意した方がいいですね。文字情報は映像ほど感情を刺激しないそうなので、過激な情報は出来るだけ文字情報で収集し、過激映像はなるべく控えるよう、心に留めておいた方がいいかと思います。

 テロリストたちは、不安を利用してこのような二次的な災害まで引き起こしているんですね。

 (続きます)